“マラソンを走り終えた選手は肝機能検査において異常値を示すことが多い。また、マラソン前の安静時においてもCK値やLDH値が基準値を超えていることがしばしばある。すなわち、慢性的に肝機能に過度のストレスがかかった状態にある。 マラソンのような過酷なスポーツでは、そのエネルギー源としてグリコーゲンや脂質ばかりでなく、体タンパク質も分解され、特に骨格筋等の主要成分である分岐鎖アミノ酸(BCAA)は筋肉でエネルギー源として利用されてしまう。その結果血漿中のBCAA濃度は、AAA濃度に比較して相対的に低下する。BCAAとAAAの比(Fischer比)が低下すると、血液脳関門を通過するAAAが増加して脳内セロトニンなどの合成が亢進する。脳内疲労物質であるセロトニンは気力や集中力を低下させる ことから、特にスポーツ選手ではFischer比を増加させてセロトニンの生成を抑制する必要がある。また、Fischer比が低下すると、肝におけるタンパク質合成能が低下することもわかっており、これが疲労回復を遅くする原因となる。 今回の研究では、1週間という短期間ながら、アミノ酸群ではレース後のγ-GTP値やCK値がプラセボ群に比べて低い傾向を示したことから、AVP3600が肝機能改善作用、筋肉の炎症軽減作用を有していることがわかる。また、アミノ酸群ではレース直後のAAAがプラセボ群に比べて低値を示したことは、疲労回復力が早いことを示すものと考えられる。実際、アミノ酸群の60%が、通常よりも疲労回復が早いと報告している。”